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広島藩のトキ(第39号)



 江戸時代の中頃,広島藩の家老である上田主水(うえだもんど)がトキを
放鳥したということだが,その出典を知りたいとの質問がありました。山階
鳥類研究所の安田健さんの講演記録にあったとのことでした。
 『江戸鳥類大図鑑』の「つき」(俗にトキといひし)の説明に「もんどが
らす」は,「安芸廿日市方言」であり,上田主水が初めて芸州に持って来た
のでこう呼ばれていると書かれています。しかし,出典までは書いてありま
せん。
 『広島県大百科事典』などの郷土資料や,江戸時代,全国各地の動植物に
ついて調査した「産物帳」などにも,出典につながる手がかりはありません
でした。
 調査が行き詰った時,検索エンジンのGoogleで,「トキ」「廿日市」「方
言」のキーワードで検索すると,国立国会図書館発行の「参考書誌研究」64
号の記事がヒットしました。読んでみると,小野蘭山の『本草綱目草稿』に,
モンドガラスの記述があることが分かりました。この記述の注記に挙がって
いる安田健さんの「トキの文献」を確認することはできませんでしたが,小
野蘭山の『本草綱目草稿』は,国立国会図書館のデジタル化資料で見ること
ができます。記述があることを確認し,利用者の方にそのことを伝えて,回
答といたしました。                  (調査情報課)

(平成25年7月1日発行)