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種田山頭火が訪れた牛尾酒造について知りたい(第43号)



  俳人の種田山頭火が写っている写真に「広島県牛田町牛尾酒造の前にて」
というものがある。この牛尾酒造について知りたいという質問がありました。
  写真は昭和14年頃とのことなので,戦前の商工名鑑を調査したところ,酒
類醸造の中に「広島牛田」の「牛尾」が掲載されているものがありました。
 『広島の酒造史』では,近世の頃に「天津の郷の井」で醸した酒が藩主浅
野宗恒に絶賛されたとの記述があります。この井戸は現在の東区牛田新町に
あった井戸で,古くから「天水(あまず)の水」と呼ばれ名水として知られ
たそうです。『広島市水道七十年史』に,関係の記述があるとの注があった
ので,確認しました。
 『広島市水道七十年史』の記述は,次のとおりです。「大正3年6月には
牛田村(牛田町)の牛尾某が,同じこの名泉水で銘酒「鶴洗水(かくせんす
い)」を造って売り出している。」
  さらに,牛田地区の話題を集めて毎月刊行されている『牛田ニュース』を
めくってみると,第61号(昭和61年5月1日発行)の「わが町紹介」のコー
ナーに,「鶴洗水(新町四丁目)」の記事を発見。元「牛尾酒造」の牛尾節
夫さんの「父が明治の終りから戦前まで「鶴洗水」の銘柄で,造酒屋を営ん
でいた」という談話が載っていました。
  以上の調査結果を回答し,今回のレファレンスは終了しました。
                            (調査情報課)

(平成25年11月1日発行)